宮崎県延岡市は福岡から車で4時間30分と気軽には行けないところです。大分経由の九州自動車道で行くか、熊本〜高千穂経由で道の駅巡りなどをしながらのんびり行くのかを選ぶことになります。チェルカトローヴァは夜のみなので、できれば日中は湯布院や大分臼杵／佐伯とか、または高千穂あたりにイベントを仕込んで1泊2日の旅とするのが賢明でしょう。もっと遠方の方は宮崎空港から延岡駅までを列車にちりんで1時間15分が便利、海岸線の景色も楽しめてストレスはないと思われます。私の場合は大分経由で道の駅北浦を目指し、そこの下阿蘇ビーチで犬と遊んでからお店へ、食後も道の駅北浦に戻りモーターホームで寝て、翌朝からまた海で遊んでから帰るみたいなプランとなってます。下阿蘇ビーチは環境省が定める快水浴場百選の『特選＝九州No.1』に選定された美しい砂浜で、延岡観光となればこちらがオススメです。
延岡市内は賑やかではないです。繁華街周辺の道も空も広く、さっぱりした印象です。
CERCA TROVAの横山恵春シェフは東京での修行時代からも常に延岡の食材のことが気になっていて、30歳までには地元延岡でお店を出したいと思っていました。そして20年前にTRATTORIA ENZOをオープン。開店当初はイタリアンを地元の人たちに伝えたい気持ちで張り切ってスタートしたものの、ジビエなんか出したら悲鳴が上がってゲテモノ料理屋さんと言われることもあったそうです。それでも熱い想いは変わらず、路線変更せずに自分の信じている料理をやり続けました。当然うまくいかず運営面で苦労したこともあったようですが、きつい仕事なんだから自分のやりたくないことはしないで、という奥さま横山萬希さんの言葉や支えもあってこれまで頑張ってこれたのだと。
トラットリアからレストランへと進化したことについて尋ねると、トラットリア時代のお店の雰囲気も好きだったけど、計画してそうしたわけじゃなく、周りのお客様から求められ食材もクオリティも充実していった結果、それの伴って価格も上がっていき、お店の雰囲気やもてなす空間が頂く値段とのバランスが崩れてしまい、こりゃまずいな〜 となりCERCA TROVAとして前進する覚悟を決めたそうです。
CERCA TROVAになって2年。厨房も広くなってストレスもなくなり。バランスも良く料理に取り組んでいけている。
横山シェフはスチームコンベクションなどの機械を使わない、火だけあればいいみたいなシンプル主義。
自分が手をつけてはいけないこと、調味料も含めてやってはいけないことなどを数多く決め、制限することから自分だけのスタイルを作り出していると思われます。そうすることでいい皿ができている。（いい料理ではなくいい皿というのは横山シェフの言葉です）この土地で生きているから、延岡だからこの皿ができてきたというものをやっていきたいということ。
最近は遠方関東や関西からのお客様も増えてきて、ホテルを予約して飛行機代払って翌日帰られる、うちで食事されるのが目的だけのお客様からはお金を頂いているというよりも、その方達の貴重な時間を頂いているという思いでお迎えしているそう。そこまで期待されたらこれは死ぬ気でやるしかないよね〜と。
それもこれも
とにかく食材を提供してくれる周りの人たちが協力してくれていることが一番大きい。朝採り野菜を届けてくれたり、ディナーのお客様の時間に合わせて魚を採って持ってきてくれたり、地域の人たちのおかげでいい皿ができているんです。
2017年8月時点で九州観光の際に一番立ち寄って欲しいと思うレストランがチェルカトローヴァです。
同時に地元の人で賑わっているチェルカトローヴァも見てみたいとも思います。
補足事項
1、延岡近郊の食材をハイテクを駆使せずに輝かせる職人気質の料理が心に響きます。
2、奥様の柔らかなサービスも心地よいです。
3、パン単位で酵母菌も変えるなど取り組み方も半端ないです。
4、予約時に身元情報を少し伝えた方が打ち解けやすいかも。私は3回目にしてやっとシェフと話しましたから（笑）
※写真は事前に内容を説明し、許可を得てから撮影させて頂いてます。（2017年7月27日訪問）
チェルカ トローヴァ （CERCA TROVA）
〒882-0044
宮崎県延岡市博労町4-14
電話 & FAX : 0982-33-0619
営業時間 18:00以降だと思う
休業日 日曜日
必ずご予約をお願いします。営業時間／休業日なども変更される場合がありますからお電話にて確認を。
