
お店は熊本市繁華街中心から10〜15分歩いた新町にあります。「船場山には狸がおってさ、それを猟師が鉄砲で撃ってさ」の肥後手まり唄「あんたがたどこさ」の船場橋の近くにお店はあります。路面電車では洗馬橋が最寄駅。船場と洗馬の漢字表記。どちらが正式なのか分からないですね。
ドゥプラさんは2006年創業で今年で12年目、はじめは熊本市市役所裏に5年間、そこから現在の場所に移動されたそうです。当時の内装が気に入らなかったそうで、この店舗では全てご自身で内装も手掛けられてます。ビビットな内装とペンダントライトが特徴のフランスの地方料理と自然派ワインのお店です。
このお店の最初の訪問は3年ほど前だったと思う。熊本でも自然派のワインを楽しめるお店があるんだなという程度だった。それが半年前、久々に再訪したら印象が違う。以前はフランス、シャラン産の鴨とか、ありがちなメニューボードだったのが、全ての素材がオーナーシェフ岩崎照和さんの故郷!天草のものになっていたのです。
岩崎さんは語ります。
震災前まではフランスの食材を使ってることが多かった。天草のものもあったが全部が全部ではなかった。震災後に故郷への想いが強くなり、同時にフランスの食材が鳥インフルエンザなどで鴨やホロホロ鳥などが手に入りにくくなった。フランスの食材を主に使っていたのに、メニューからそれらがなくなってしまったのも一つの要因となり天草の食材を使うことになった。「故郷にこんなに良い食材があるのに何故今まで使ってこなかったんだろう?」とその時目が覚めたのです。
週に1度は天草に帰り(車で片道1時間30分)生産者の方々を訪れ仕入れや交流をしている。いくつもの場所を回る岩崎さんが生産者の皆さんの情報交換役になっているそうだ。
自然豊かな天草の野菜、卵、魚、肉だからナチュールワインがしっくりくるんだろうね。
そんな彼の目標は天草の高浜葡萄あたりで自分達で醸造してナチュラルワインを作れたらいいな〜ってこと。
食材に限らずお皿も天草の作家さんのものです。朝虹窯、森山陶器、山の口焼、丸尾焼き。丸尾焼きは三兄弟の三男の歪な感じが好きで、宇宙を感じるそうだ。もちろん奥様も天草出身です。
都会的な洗練された料理の出てくるビストロではありません。むしろそこが好きです。ほのぼのしたトーンと今の天草を感じられる料理。
これからも通いたいと思えるお店が増えました。
補足事項
1、天草愛いっぱいのお店です。
2、カウンターもあるので一人でも気兼ねなく大丈夫、多人数さんもテーブル席で楽しめるでしょう。
3、お手製内装のビビッド感とペンダントライトがいい感じ。
4、店内にはスヌーピーの絵が飾られています。お互いに犬を飼っているので犬友達となりました。
5、フランス料理をリスペクトされフランス産ナチュールワインにこだわってコレクションされてます。
※写真は事前に内容を説明し、許可を得てから撮影させて頂いてます。(2017年11月02日訪問)

ル ビストロ ドゥプラ (LE BISTROT 2PLATS)
熊本県熊本市中央区新町2-10-10
096-356-1430
営業時間 18:00~23:00
休業日 不定休
必ずご予約をお願いします。営業時間/休業日なども変更される場合がありますからお電話にて確認を。
生産者も増えたことで調整されていたメニューボード(2018年1月13日訪問時)
